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不動産投資でよく聞く「ROI」とは?

2019/06/11

不動産投資の指標には、利回りとは別に「ROI」というものがあります。
よく耳にする方も多いのではないでしょうか?

今回はこの「ROI」が何を示すものなのか、どうやって算出するのかを解説していきます。

「ROI」って何?

ROIとはReturn On Investment (=投資利益率)の省略で、
投資した金額に対して年間で何%を回収がすることができたかを示す指標です。

よく株式投資や企業の総合的な収益性を測るためにも用いられています。

最近では宣伝広告にかける費用に対して得ることが出来る宣伝効果の指標などとしても活用されており、
いくつもの用途があるROIですが、今回は不動産投資における活用方法に焦点を絞っていきます。

ROIの計算方法

ROI = 年間収益 ÷ 自己投資額 × 100

不動産投資は一般的に金融機関からの融資金額+自己資金で始めますが、
ROIを計算する際は融資金額分は含めず、自分で投資した資金のみを対象にします。

例えば、5,000万円の不動産を、融資額を4,000万円+自己資金1,000万円で購入したとしましょう。

この物件の利回りが10%とすると売買価格5,000万円×10%で年間の家賃収入が500万円、

仮に融資額の返済は年間200万円、管理費用などの経費も年間200万円と仮定します。

この場合の年間収益とROIは、

年間収益 = 500万円 - 200万円(経費) - 200万円(返済額) = 100万円

ROI = 100万円 ÷ 1,000万円 × 100 = 10%

となります。

ROIが10%ということは、1年間で投資した自己資金の10%を回収できることになります。
つまり10年で投資した自己資金を回収できるということを示します。

このように自己資金を回収するのにどれくらいの期間を要するのかを計算することができるため、ROIは物件購入時の目安のひとつとなります。

ROIは高ければいいの?

では単純にROIは高ければ高いほど良いのでしょうか?
実は、これについてはデメリットも加味して評価する必要があります。

確かにROIが高いということは、自己投資した資金の回収にかかる期間が短く、
その次の投資に素早く移りやすいということを示すため、基本的によい投資ができるのは事実です。

しかし、自己資金に比例して金融機関から借りている融資金額の割合も大きいため、
購入物件によってはキャッシュフローが少なくなってしまうケースも多いです。
そのため、金利変動や突発的な支出などのリスクに対して脆弱となるというデメリットもあります。

そのため、ROIが高ければ高いほど良いとは一概には言えません。
あくまでも、ひとつの目安として利用することが大切です。

不動産投資を行ううえではROI以外の様々な指標も確認して、
バランスの良い物件に投資することが基本であることを押さえておきましょう。

まとめ
ROIを活用することでレバレッジを活かした投資評価を行うことができますが、
その一方で、空室率や突発的な支出、金利変動のリスクを単純化している点に気を付ける必要があります。

ROIはあくまでもひとつの目安であり、高ければ高いほど良いというものではありません。

軽視することも鵜呑みすることもなく、バランスよく判断することが重要です。